「ユニバーサルな公共の交通機関についての意見交換会」を地元の自治体、バス会社やJRと開催しています。心地よいインフラ環境を広げ「モデルケースとなるまちづくり」に取り組んでいます。
「少しの勇気と覚悟」がムーブメントを!公共交通機関との繋がりを育む心地よい社会
*中途視覚障害の男性。見えなくなる不安、恐怖で外に出ることに臆病になり、引きこもりがちになっていきました。しかし“新コミュニケーション”を研究するスタッフと仲間のいる就労支援事業所とのご縁が、彼の暗く沈んだ世界を光で照らしていきます。“新コミュニケーション”によって生れてきた意味と真剣に向き合うなか、自分の思い込みのパターンを知った彼は、目が見えなくなっても尚、人の顔色を気にしていた生きていた事に気付きました。不安・恐怖で一歩踏み出す事が出来なかったのは、人からどう見られているのかを気にして「こんな自分」という自らの【無価値感・自己否定】を目の前に感じていたから。相手や社会を「支えてくれない・受入れてくれない」という思い込みを張り付けていたことを理解しました。
更に、サポートする側にも「どう接すればよいのか?」という自分と同じ”不安”がある事も理解しました。
それ以来、毎日自分を知るために就労支援事業所に通おう!と決めた彼は、生きる力が沸き起こり、行動が変わっていきます。道すがら、自ら通行人に声をかけ、サポートをお願いするその屈託のない素直さにどんどん支援者が集まり、一般の方から「お手伝いさせて下さい!」「上手くサポート出来てますか?」と温かい声を頂くようになりました。“新コミュニケーション”で「迷惑・遠慮」を越えた“寛いだ感覚”が心のバリアフリーをもたらし、互いに一歩踏み出す勇気を生み出していきました。同じ時刻にバスに乗る小学生や大学生、主婦の方などの連携プレイが自然にでき、JRやバス会社を巻き込み、完全サポート体勢で毎日往復2時間、雨の日も欠かさず毎日通う彼の姿勢が、未来型心のバリアフリーを業種、障害の壁を超えて創造しました。
ほんの少しの勇気が、みんなで創る優しい社会の具現化と、「産・官・民」が一体となるムーブメントを起こしたのです。何度も公共交通機関の方々と意見交換会を設けることができました。

★第1回 2022.2.18
(参加者)
長崎自動車株式会社 職員
九州旅客鉄道株式会社 職員
自治会会長様
★第2回 2022.5.13
(参加者)
長崎自動車株式会社 職員
九州旅客鉄道株式会社 職員
★2022.11.23 視覚障害当事者に方へ事前ヒアリング
(参加者)
長崎県視覚障害者協会 会長
長崎市視覚障害者協会 会長
諫早市視覚障害者 会員
★第3回 2022.12.2
(参加者)
長崎自動車株式会社 職員
九州旅客鉄道株式会社 職員

★2023.3.12
i see! “Working Awards”2023受賞式視覚に障害を持つ男性の「ほんの少しの勇気と覚悟」が、公共交通機関と社会を繋ぎ始め、心地よい社会創造へのムーブメントとなる活動が入選しました。
〈審査員コメント〉
あらゆる業界において、このような意見交換会が行われれば、
視覚障害者と健常者との相互理解が深まっていくのではないかと思います。
https://nextvision.or.jp/prizewinner-2023/
i see! “Working Awards”2023 表彰式様子
https://nextvision.or.jp/2023-ideanyuusen-comulab/
i see! “Working Awards”2023【アイデア部門】
